きこしめす講釈師

寄席芸人 講釈師(講談師) 神田 鯉風 の「毎日更新続行中」な旅日記でございます。
大体五百円程度の範囲で、セセコマしい雑多な勝負を連日連夜繰り広げております。
二週間から一月ほど前のお出掛け報告が殆どですが、どうかご容赦下さいます様に。
取り上げましたお料理やお店の詳細は、「参考リンク」をご覧戴きます様に願います。
「 心から こころの鬼に せめられて 身のおきどころ なき人もあり 」 by 糟谷 磯丸
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フツーは国毎に一つだけの一宮ですが、遠江国(静岡県西部)にゃ二社も在りまして・・その片方が遠州森町(もりまち)の「小国(おぐに)神社」さま。出雲大社の別名「大国(おおくに)」に対比して、こう名付けられた様

 

長らく苦しンだ病気が随分良く成りましたンで、そろそろ新作講談を作ってみようかと考え始めた私メです。東京の釈界にゃ幾つか一門(流派)がが有りますが、各派ごとに古典と新作に対するスタンスが違いますネ。

 

ソレをドウコウ言う心算は無いですが、我らが神田派は新作の方が多いかナ?尤も万事「基礎無くして発展は有り得ぬ」訳で、或る程度以上の古典の心得が有ればこそ、奇想天外な新作講談に取り掛かれますヨ。

 

ですが私メが好きな事実ベースの「古典仕立ての新作」って、話の舞台を取材して資料を広く集め、ソレを読み熟してエピソードを取捨選択し、頭ン中で暫く練ってから原稿にし、何度も書き直して講談に仕立てる。

 

千五百年ほど前に創建された古社だけに御神域は実に広く、「古代の森」と称する深い森が約三十万坪(東京ドーム21個分)も広がってるとか。森の中の「事待池」は願掛けが叶ったら、鯉を放つのが風習ですヨ

 

小説でも無ければ戯曲の台本でも無い、七五調の講談のリズムに合わせた原稿を作り上げ、ソレを素読しながら少しずつ修正したり削ったり、或いは大きく構成を変えたりと、馬鹿じゃ出来ない難しくて面倒な作業。

 

気力・体力・知力をエラク使うンで・・元気で無けりゃとても出来ず、闘病中は特に頼まれたモノ以外控えてましたが、今回はリハビリ中だからと粗原稿まで作って貰えるコトと成り、私メの務めは仕上げと口演のみ。

 

とは云え・・題材の選定やらナニやらで度々会議を持ちましたンで、ソレなりに大変。でも一番大変だったのは慣れない講談に挑んだ作家先生の方で、その御期待にお応え出来ます様に良い口演に持ち込まねば。

 

大きな神社に清らかな流れが在るのはお決まりで、小国神社サマは奥宮の在る本宮山から出でた「宮川」が境内を流れてますネ。河畔に繁る青もみじが爽やかで、梅雨の鬱とおしさを押し流して呉れる様です

 

一世紀ほど前の神田派の大名人に、俗に「次郎長伯山」と言われた三代目の神田伯山師が居られますヨ。このお名前は我が一門の最高名跡で、私メも継ぐ資格は持ってるンですが・・とてもとても恐れ多くて・・ネ。

 

綽名通りに「清水次郎長伝」が大得意で、ソレに憧れて弟子経由で教えて貰ったのが浪曲の広沢虎造師。次郎長は浪曲が元祖だと思ってる方が多いですが、馬鹿を言うねぇ!ウチの伯山師が作ったお噂ですゼ!

 

ソレはさて置き・・伯山師は次郎長伝を新作講談として拵えた時、その粗原稿を仲間の講談師から貰い受け(買ったと云う説も)、田舎やくざの詰まらぬ抗争を義理人情に富んだ痛快譚に直し、八丁荒しの大人気。

 

梅雨時の小国神社と云えば、境内の片隅に設けられた「花菖蒲園」でソウでして、百三十種・四十万本が順次咲いていくンだとか。アジサイと花菖蒲は梅雨時だから美しい花!ソレにしても多彩な色合いですナ

 

その粗原稿を伯山師に渡したのは「松廼家太琉」と云う旅回りの講釈師で、「京伝」「清竜」なる別名も持って居られたりしますが、もともと新作派で江戸の高座で活躍したモノの、気付けば次郎長一家の客分に。

 

どんな経緯が有ったかはナゾですが、地方の御贔屓の旦那に面倒みて貰う様に成った訳で、一宿一飯の恩義を忘れたら講釈師の名が廃る!ドウにかして御贔屓の次郎長親分の名を、全国に知らしめなけりゃ・・。

 

ソコで太琉師は「講釈師 見て来た上で 嘘をつき」で参ろうと、次郎長が別の親分と喧嘩したり、子分一同を引き連れて他所の一家へ殴り込みに行くのに同行して、現場で取材してたと云うから見上げた芸人根性。

 

処で一体ナニしに森町へ参ったかと云うと、次郎長一家の人気者「森の石松」さんのお墓を詣でる為。騙し討ちに遭って万延元年(1860)に亡くなったとされてますが、伯山師が拵えた架空の人物の筈ナンです

 

加えて一家の子分たちも一緒に暮らしてたンだから、その氏素性や人となりも良く判ってた訳で、実像以上に魅力的なキャラクターに膨らませたり、或いはこう云う奴が居たら話がより一層面白く成る筈だと拵えたり。

 

対立した他の親分衆は辛辣な敵役として誇張されてますし、大政・小政を初めとした「清水二十八人衆」も一人のエピソードを分割して二人にしたり、架空の人物で水増ししたりと・・太琉師の筆はドコまで進むのか。

 

ですがナニか問題が有ったから江戸に居られなく成った訳で、粗原稿まで書き上げたモノの・・ソレを口演すべき高座に上がれない。だから山師に託したのでは?と神田じゃない、他派の講談じゃソウ成ってます。

 

石松の墓の在る「橘谷山大洞院」さんは、六百年ほど前に室町幕府の第四代将軍・足利義持公により開山された、曹洞宗屈指の名刹ナンだとか。紅葉の季節は大変賑わう様ですが、青もみじも実に素敵ですゼ

 

そう、この題材は既に他派で講談化されてる!ですが私メらは伯山師の一門だからこそ、神田の誰かが口演すべきなのでは。ですが芸界の仁義の問題も有りまして、ただパクりで高座に掛けるナンて出来ません。

 

だから太琉&伯山コンビが創造した最高の傑作人物「森の石松」を梃子にして、他社の特許の網を掻い潜りながら新製品開発を進めるメーカーの様に、如何にか出来ぬモノかナと一縷の望みを求めて遠州森町へ。

 

リハビリの心算が大壁にブチ当たり、最初からのた打ち回って居りますが、何時までに仕上げねばならぬと決まって無いのが勿怪の幸い。ドウかお助け下さいと小国神社に願をかけ、閃きが来るのを待つ私メです。

 

折角なんで森町の街中へ。三方を山に囲まれ、古い街並みと小国神社等の歴史の有るコトから「遠州の小京都」と称してますが、街中を流れる「太田川」は京都の鴨川に見立てるンでしょうネ。静かな街ですヨ

 

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★明日は「静岡県磐田市」への訪問記です★


(参考リンク)
★「遠州の小京都 森町」静岡県 森町観光協会HP
★「遠州の小京都 ポータルサイト」えぇら森町HP
★「森町観光スポット30選 絶対に訪れたい定番スポットから穴場まで一挙ご紹介!」KAUMO HP
★「花菖蒲と青もみじが美しい!初夏の遠州の小京都・森町『小国神社』が素敵!」Travel.jp HP
★「遠江國一宮」小国神社HP
★「遠州森町 小国神社 事待池
(ことのまちいけ)」うららの気儘なフォトアルバム・ブログ
★「一宮 花菖蒲園
(小国神社前)森町」しずおかはなさんぽブログ
★「森町『大洞院』へ行ってみた」まるみた.com HP
★「清水次郎長は、本当はどんな人物だったのか?次郎長28人衆まとめ」NAVERまとめHP

★「伯山の石松」薮井竹庵ブログ
★「人情物の第一人者 子母澤寛2」日本救護団ブログ
★「遠州小國神社の新名所」小國ことまち横丁HP
★「ことまちわらび餅」小國ことまち横丁HP
★「オープンした小國神社の『こちまち夢小径』へ」ぬか漬けな日々ブログ


(関連する記事)

★「494 【団子饅頭18】法多山とだんごとエコパと・・」
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★「2983 【お肉料理107】晩秋の月面世界で『げんこつハンバーグ』を・・天竜区


(鯉風のお仕事)
★「日本全国へ、『出前講談』にお伺い致します」
★「『フルオーダー講談』を作ってみませんか?」


(森の石松のモデルは、実在した『三保の豚松』さんだとされてますネ)

小国神社サマは人里から些か離れた谷の奥に在りまして、神秘的な雰囲気はタップリ味わえますが、そのままじゃ味わえなかったのが食の方。神社側もソレに配慮して?鳥居の外側に事待池から名前を採った軽食街「こちまち横丁」なるトコが、十年ほど前から用意されてますネ。何しろ他にないモノだから結構繁盛してまして、昨年にゃ「ことまち夢小径」てぇ一段と洒落たトコまで増設され、今じゃ立派な観光地に。森町は静岡県内でも有数のお茶の産地ですンで、ソレを使ったお店が多く・・森町産の最高級抹茶をふんだんに使ったわらび餅が有ると云うンで、面白いと頼んでみましたが・・・清々しい程の抹茶の苦さで目が覚めそう!小さなカップだから食べ切れましたが、本物は凄いですナ




| 2018.06.24 Sunday (00:15) | やらまいか静岡遠州 | - | - |
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| 2019.06.18 Tuesday (00:15) | - | - | - |
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